Damn Good Life -愛する人生-

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Suddenly 【突然】

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明日から痔の手術のために入院。人生初の入院and手術でドキドキワクワクだ。

 

実家で明日の用意をしていたが、暑いので扇風機を付けた。角度を変えようとしたら…裏の網が曲がって隙間が空いていたらしい。左手薬指がそこから中に入ってしまい、「ブンッ!」という音と共に、一瞬、熱いような痛みを感じた。

訳も分からず、とりあえず指を見た。血がドクドク溢れている。

 

「え?」

 

ティッシュを2枚手に取り、急いで指を覆って血を拭う。

「ん?何の音?なした?」と、父の声。

 

私は数秒言葉に詰まり、か細い声で「切れた…。」と答えた。意味が分からず聞き返す父の横に母が現れ、同じように問う。

 

「指、切れた…。」

 

そう言って左手薬指を見せた。まだ傷口から赤い液体が外に漏れ、爪の間にまで滲んでいる。

 

「は?!何やってんの!!」

 

急いでオロナインと絆創膏を持ってきて処置してくれた母。その間も、私はただただ黙ってティッシュで覆われた左手薬指を握っているしかできなかった。

 

 

病院へ行く程ではないが、なかなかの切れ具合だったようで、30分以上経ってもまだジンジンドクドクいっている。

 

 

もし、この傷と同じ深さまで、刃物を使って自分で切るとしたら、こんなに冷静にいられるだろうか?

 

おそらく、ビビりながらなんとか切り込めたとしても、その痛さと、これからまだ深く刃を入れなければいれないという恐怖で、鼓動は飛び跳ね、喉の奥から悲痛な声を漏らしてしまうことだろう。

 

でも、同じ傷の深さでも、こう唐突に刻まれては理解するまでに時間がかかる。理解するまでは、自分の身体の一部から血が流れているというのに、痛みを最小限にしか感じないものだ。

 

 

ということは、人間の【痛み】というものは、【身体が感じる痛み】よりも【心が感じる痛み】の方が強いということか?

 

 

【自殺する生物は人間だけ。それは、心の痛みの方が身体の痛みよりも上だから。】という内容を、最近ハマっている漫画で読んだ気がする。

 

 

そう考えると、【思考や認識】というものは、人間故の最大の強さであると同時に、自らを最弱の生物にさせる可能性を秘めている、恐ろしくも崇高なものということだな。

 

 

昔から、よくその【可能性】に惹き付けられてしまう。怖いけれど、知りたくなる。その先に何があるのか、何処まで行けば限界なのか…人間の【強さ】も【弱さ】も、突き詰めたくなることがあるのだ。

 

こんなこと、口に出して語らう機会などもちろんなかった。だが、こうやって書き留めておくのも良いだろう。

 

 

ここはそういう場所。私の頭の中を少しずつ言語化していく。

 

その先に何があるか、【思考や認識】を突き詰めることは、人間にしかできないことだから。自分を最弱に貶めることになっても、私は、考えることを愛する。